一人暮らしを始めてから
節分に恵方巻きを食べるという習慣は
無視してきたのだけれど
今年はえらく周りが「恵方巻き、恵方巻き」というので
買って帰ってみた。

食べ終わるまでは、口をきいてはいけないそうだが、
「おひとりさま夕食」がほぼ当たり前な私は
あえて黙らなくても、まずしゃべることはない。
「おいしいね」
「おいしいよ」
なんて、ほんわかテレビの素人さんみたいなことは
さすがにひとりではしない。

食べる前に
ネタふりみたいだが
「今から恵方巻き食べるからしゃべりかけんといてな」
と数人にメールを出してみたりという
余計なことをしてみる。
いつもと少し違うことをする自分に
若干テンション上がり気味なのが伺える。

あえてしゃべるなと言われると
なんだかむずむず、緊張が走る。

早速、パッケージを開ける。
パーッケージはポットのふたのように
片側だけ開くタイプ。
海鮮恵方巻きだったので
パッケージの端っこに醤油とわさびを入れて準備OK!

さて、太巻きをパッケージから取り出し
かぶりついたその瞬間
バランスを崩した
醤油とわさびが入ったパッケージは
ぴちぴちの海老のごとく跳ね上がり
宙を舞い、醤油を飛び散らせ着地。

すでにおおよその見当はつくと思うが
その瞬間私は
「うあぁぁぁ」と叫んでいたのである。

まさかの事態。
一人なのに声を上げるという
まさかの失態。

慣れないことをするとだいたい失敗する。
お皿に盛るということをせずに
横着したのが敗因。

豆はまかなかったけど
私の叫び声で鬼も退散したことでしょう。